フィルム洗浄装置の今日的あり方。
光学用フィルム、液晶関係でいえば、PVA,TAC,PETなどの フィルムの洗浄について、たまたま あるメーカーが出願した、それらのフィルム洗浄装置の出願内容を見て 驚いた。理由は、30年前だろうと 誰が考えても それ以外思いつかないフィルム状洗浄機の常識的概念のみが、それだけが、出願内容に 刻まれていたからである。
プラスチックフィルム洗浄機を考える場合に、はっきりさせなければ ならないのは、付着している塵埃、フィルム微粉などの付着力である。その付着力の大きさが 一定レベル以下なら、ドライ超音波も 利用可能になる。ただ、この場合は、超音波漏れによる人的被害を出さないためにも、超音波完全遮蔽技術の確立が 設備の前提になる。筆者は、以前、蘇州で この開発実験を続けており、実用化のめどは、付いたと考えている。
付着力が 一定以上だと 残念ながら 超音波の力を借りることになる。この場合、ガス星雲型のキャビティーの利用は、論外であって、球状星雲型のキャビティ(微小真空核群)の利用に限る。そのうえで、高速洗浄の必要性と 繊細さを考えると 超音波のキャビティーの大きさは、一定の範囲に限られるから、最適な超音波の周波数は、おのずから特定される。(WEB上で 今日的な最新技術を見せられると 思っていたら、30年前の古典しか出てこないので、あえてここでは、数値的公開を控える) つまり 球状星雲型キャビティーの大きさと密度をそろえて、フィルム通過帯に 高密度のキャビティー群を生成させる。フィルム洗浄には この技術が 前提となるだろう。
フィルム表面からの異物の除去は、洗浄の前提であって、洗浄サイクルの一部にすぎない。再付着不可能な位置への異物の移動をどのようにして 図るかは、ランニングコスト設計からも 洗浄設計者の 腕の見せ所である。
液切にしても 乾燥にしても 可能なら ぜひ、今日的な光る技術をに出会いたいと願う。
当社は、そのすべてにおいて、理論上、最適なシステムを示すことができる。理論上破たんしている場合は、実務で成功の可能性はない。これが洗浄である。 フィルム洗浄をお考えのお客様で 現状のやり方に疑問を持たれる方は ぜひ、当社に お問い合わせ願いたい。 by shibano