インモールド印刷・箔バリ除去技術
インモールド印刷の問題点の一つは 発生するバリ、すなわち いわゆる 箔バリの除去である。
私(筆者・柴野)が 以前経営していた会社で、約10年前に 印刷メーカーさんから 箔バリ除去技術の確立の依頼を受け 初めて 箔バリを知り超音波箔バリ除去の実用化を進めた。その後 箔バリの全自動超音波除去装置を 納入・経験させていただいた。また 技術力を誇る他の成型メーカーさんにも 納入。技術を研鑽。中国に置いても 製造販売を進めてきた。
中国では、箔バリを除去するときは、同時に成型バリを取らないと、納入対象にならない。それは 成型バリ取り要員が、同時に箔バリ除去にも関わるので、箔バリだけ除去しても 人件費の削減に結び付かないからである。当時は、携帯の成型バリが、厚く、箔バリが除去出来ても 受注に結び付かなかった。現在は、、中国に置いても 金型の精度と管理が 大幅に向上し、また 当社の超音波技術も数段進歩したので、金型成型バリを恐れることなく、箔バリ除去の営業を進める事が出来る。
超音波箔バリ除去の長所は、表面に 傷(目に見えないレベルであるが)をつくらず、洗浄も同時にできる事で、また ショットブラスト等と異なり ライン化が容易なことである。インモールド印刷には もはや欠く事が出来ないのが 超音波バリ取り技術である。携帯や、光ベースのPPS精密成型品は 繊細で、強力すぎると 破断や、表面のけば立ちを発生させる事があるが、これが 万一発生しても 超音波マスキング技術の実用化により 解決できるようになった。
(2011.08.14)