液漏れ検知器付き 超音波振動子
強力な超音波を放射する心臓部である超音波振動板は、常に強力なキャビティーションの衝撃にさらされている。
そのため、キャビティー(微小真空核群)の正と負の衝撃力により、振動板の表面にエロージョンが発生しやすく、それが、振動板の寿命を左右する一つの要因になる。この厳しい衝撃力に耐えるように 当社では、振動板には、50μのハードクロームメッキをし、それでも危険な条件下では、さらに窒化チタンコートをする。当社が 開発を続けている、さらに強力な超音波バリ取り用振動子では、振動板の硬度をさらにあげる必要があり、現在、開発中である。
それでも エロージョンの他に、予期しない原因(溶接不良、パッキン不良、フレキシブルホースの取り付け不良、等)で、投げ込み用振動板などの内部に 液体が、侵入する事がある。これらは、超音波振動中しか、(微霧状の噴霧状になる事が多い)液漏れとして 発生しない。そのため 事前検査をすり抜ける。
当社では、最重要なコア機器である振動板、振動子(フランジ型、 投げ込み型)の品質の向上と製品検査を強化するほかに 特に過酷な使用条件下で使われる振動子向けに 内部に半導体液漏れセンサーを組み込むことにした。万一、液漏れが 発生して、振動子BOX中に 液体が 入り込んだら 警報信号を 出す事が出来る超音波振動子である。これによって、振動素子の破壊を未然に食い止めて、振動素子、発振器の深刻なトラブルを防止しし、対策を打つ事が 出来る。
(2011.07.30)